伝紋wsスタッフブログ:vol.7 「まなび・はんせい・かだい」
10月25日をもちまして、大阪の中崎町で開催されていた伝紋ws×Exhibitionも無事会期を終えることができました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
伝紋wsスタッフブログvol.7では伝紋wsのコーディネーターとして、制作チームをまとめているフルシマユウキさんによる伝紋のws×Exhibitionの総括をお送りします。
プロによる完成されたプロジェクトではなくアマチュアや学生が行なうプロジェクトならではの学びや反省、今後の課題など、次回の伝紋wsがさらに良いものにするためにフルシマさんが考えられていることとは?
フルシマさんが今回の伝紋ws×Exhibitionを指揮するにあたり、前回の失敗から学んだ課題があったそうです。まずはそのあたりのお話から。
フルシマ(以下、フル) 課題としては第一に、企画を運営するにあたり、どういった目的で何をするかということをしっかりと定めること、というのがありました。
当たり前のことのようですが、我々はついつい「手段」であるはずの物作りを「目的」にしてしまいがちです。肝心なのは、何のためにそのものを作るのか、それをはっきりさせておくことです。そうしなければ、何を作っても伝わらない物になってしまいます。
第二にスケジュールの管理と情報の共有です。
特に、情報の共有については、前回まるで出来ていなかったので、今回はそこの徹底を目指しました。理想としては、現在の状況についてメンバー全員が把握しているという状態を作りたかったんです。
編 その課題は、今回クリアできましたか?
フル 結論から言えば、両方ともクリアは出来ませんでした。
目的は設定出来ましたが、広報活動や集客、展覧会会期中のトークイベントなどはほとんど狙い通りには行きませんでした。
原因は他にもありますが、まずは全ての場面において不確定要素へ着手するのが遅かったということが挙げられます。
例えば、お客さんにメール広告でワークショップへの参加を呼びかける。すると応募の締め切りまで何人集まるか分からないわけです。来るかもしれないけれど、来ないかもしれない...。そうやってまごついている間に時間がなくなり、人も集まらずで本来のターゲットだけでなく、来てもらえそうな人にも声をかけなくてはならなくなりました。
もちろん来てもらえることはとても嬉しいことですが、お客さんの層が変われば、その後に考えていたことを変更せざるをえなくなります。
まだまだ経験不足のチームなので、そういった急な変更にフレキシブルに対応することが難しく、どうしても対応が後手後手になってしまいました。
スケジュールの管理や情報の共有も、個々のセクションが日々変わってく状況に無理矢理対応していくうちに連携をとるのが困難になっていましたね。
編 今回もかなり反省点の多いものになったということでしょうか?
フル そうですね。
でも、今回のメンバーの3分の2が初めてこの企画に参加したメンバーだったことを考えると、収穫もかなり多かったです。
最初は、打ち合わせでも僕ひとりだけしゃべって終わりというようなことが何度もありましたが、終盤ではメンバーからの積極的な提案が目立ちました。
メールのレスポンス一つにしても、すごく早くなったし、「今◯◯をしていますが、××の素材が足りません。△△日までに送って下さい」というような、自分で自分の仕事を作ることができるようになってきました。これはものすごく嬉しかったことです。
6月から今のメンバーでやっていますが、この4ヶ月での成長は目覚ましいものがありますね。デザインの精度も上がっていますし、次回はもっとやりたいことができるのではないかと期待しています。
編 なぜ、メンバーのみなさんがそういうふうに成長されたのだと思いますか?
フル メンバーの一人は「そろそろやんなきゃやばいかなと思って...」とか言ってましたね。でもたぶん理由は二つあって、一つは企画の中の自分の立ち位置を一人ひとりが掴めてきたということ。もう一つは、一つの仕事を頭から最後まで任せたという所にあると思います。本来出来る子たちですから。
力を発揮させるにはどうすればいいかを考えた時に、僕が手を出さないことだなって。口はたまに出しますけど。
編 では、後半は概ね良好だったと...?
フル そうだと良いんですが、今回、最大の山場が、搬出の日に起こってしまいました。展示物を接着していたテープが強過ぎて、展示会場のcaféの壁をはがしてしまったんです。それもけっこう目立つ所を。
結果的には壁の修繕費をお支払いする形になりましたが、これが一番大きな学びでしたね。恥ずかしながら、リスクヘッジに関して全然意識していなかったんです。
さっきの不確定要素の話にも繋がるんですが、不確定要素が多いと、当然何かアクションを起こした時に同時に起こりうるリスクの想定ができない。今回は展示物が落ちないようにするための実験は重ねていましたが、使用するテープとcaféの壁との相性の検証や事前にcafé側に展示方法を説明するプロセスを怠ったので、こういうことになってしまいました。
そのテープで壁がはがれるかはがれないか分からないのに、そのテープを使ってとめる、というような不確定要素の上に重要な事柄をのせることが最もリスクが高いということを学びました。
僕個人としてのスタンスも「手は出さない、口もあまり出さない、仕上がったものをチェックする」というものだったのが良くなかったと思います。「手は出さない、口もあまり出さない、でも可能な限り全てを見る」ということが必要でした。

編 次回に向けての課題と意気込みを聞かせて下さい。
フル 次回を最後に、企画を引っ張ってきてくれた大学4年生のメンバーが卒業します。なので、4年生にはやり残しがないようにさせてあげたいということと、下の子たちへの引継ぎをどうするかですね。
あとは、やはり毎度の課題である情報の共有とスケジュール通り企画を進めると言うこと。そのためには方向性を定め、想定される不確定な要素を速く潰していくことですね。そうすることで、リスクを軽減させることもできると思います。
特にワークショップや展覧会、トークイベントなどの外部との交渉が必要な場では、自分たちが行なおうとしていることをきっちり把握し、チームの特性を生かして客観的な視点で、検討をすることが大切だと思います。
情報の共有に関しては、持っている情報を出すことに重きを置くことで、情報の停滞を防ぎたいと思っています。具体的にはTwitterなどを使っていくことで、リアルタイムで情報を気軽に流せるようにしようと思っています。情報をきちんと出そうと編集しているうちに、状況が変化してどんどん停滞してしまうということが続いたので、まず流すようにしてみようかと思っています。
あと、最後になりましたが、やはり楽しく制作出来る場を作ることですね。年齢差もありますし、どうしてもトップダウンになりがちですが、やる気のあるメンバーからの提案を柔軟に取り入れ、良い意味でトライアンドエラーを重ねられる場を作っていきたいと思っています。

下を育てることで自分も成長していけるというフルシマさん。次回の伝紋wsはどのようなものになるか今から楽しみです。
今回は、伝紋wsのメンバー紹介ムービーがあります。
撮影は、大阪芸術大学映像学科4年生のイノウエカズナリさん
編集は、大阪芸術大学出身で現在映像作品を制作されているホリヒロユキさんが担当して下さいました。
少し音声が聞き取りづらいかもしれませんが、ご覧ください。
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