江戸川乱歩による「人間椅子」の話が発表されたのが1925年。
私はもちろん、私の親ですら生まれていない。
76年後の2001年、駐日チェコ共和国大使館一等書記官・チェコセンター所長であるペトル・ホリー氏は
チェコのシュルレアリズムの生き証人ヤン・シュヴァンクマイエルに「人間椅子」のチェコ語翻訳を手渡した。
この長い時を経て生まれたのが、触感的な内容と挿絵の驚異のコラボレーションだった。
江戸川乱歩と谷崎潤一郎の二人は私の中では「青白い透明と血」の印象で共通しているが、その具象はまさに「人間椅子」の挿絵の「目玉」そのもの。
この調子で、ヤン・シュヴァンクマイエルに春琴抄の挿絵を描かせたらどうなるかと考えるだけで神経がざわつく。
「人間椅子」の挿絵は内容に合わせて触感的な表現が効果的に使ってあるが、その効果は一部だけが異様に触感的なことによって最大化されている。
iPad狂想曲な今日であったが、この「人間椅子」、iPadで見れる電子書籍になるとどんな具合だろうと思ったり。
自分で触ったところが、より触感的に強調されたり、 なでたり、つついたりしたやり方で、触感のありようが変わったりして。
人間椅子ならぬ人間iPadみたいに。
それって、おーこわ、なのか、おーすてき、なのか、微妙なのである。
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