汁とにおい

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アスファルトの端っこから、いろんな雑草が生えはじめた。そういう季節だ。

 

草摘めば

鼻さす青さ

風ひかる

 

しゃがみこんで、まだ、ちっちゃいのをわしづかみにしてちぎると、緑の断面から出る汁の青臭ささえも若い。

立場を逆にして、植物になった私がわしづかみにしてちぎられる存在になったら、どんな汁が出てくるのだろう、と考えてみる。

ずいぶんと変な色とにおいの汁が出てくるのだろうな。

 

そんなことを考えてたら、妙な気持ちになったので、

お香を焚いてみる。

 

今みたいなお風呂がなかった平安貴族の女性はその異臭を隠す目的もあって、着物に香をたきしめた。

平安時代の寿命は40歳ぐらいなので、お風呂で流れるタイプのにおいを隠すための香りだったんだろう。

 

40歳で死ねない今の人達は、お風呂には入れるけど、それでは流しきれない人間のにおいが中に集積するに違いない。

からだの中から出るにおいを逓減する摩訶不思議な商品がいろいろ出ているね。

カラフルな色や音や、奥行きと触感さえ感じさせるいろいろなしかけがコンピュータの中に仕組まれているけれど、

それでも、いかんともしがたいリアルな世界の重要な感覚は「におい」なんだろうと思う。

 

最近、はじめて出会った人には、なんとなく、くんくんしてしまいそうになる私。

 

なんか、外見がどうの、ということではなく、こころが死んじゃってる人は、変なにおいがするような気がするから。

 

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