年末に仙台の「晒よし飴」をいただいた。
箱はこんな風貌である。なんだか風流ですな。
箱の裏側には、「晒よし飴は、湿気・衝撃・熱に弱い性質の飴でございますので、取り扱いおよび保存にはご注意ください」とある。
ごたいそう、です。
さらに、箱の中蓋には、「もう一度いっておくけれど、」とばかり、
はいはい。
で、さらに、反対側の中蓋には、 粗忽者には無理難題。
えっ、菓子種って何よと思いながら、開けみたとたん、中に満杯に充填されていたさらさらつぶつぶが一気にこぼれ、上の飴は、一個目に取り出すときに破壊された。
「粗忽者免許皆伝」である。
二個目にやっと、写真の状態で取り出せた。
味は、綿菓子を繊細な飴にしたよう。
写真の腕がないのでうまくとれないが、飴は「飴の繊維」でできていて固体ではない。
飴なのに、口の中で溶かす必要はない。
綿菓子が砂糖味の綿を食べているような感じだとしたら、
晒よし飴は砂糖味の繊維を食べているようである。
不思議な食感。
それにしても、あまにもはかない有り様、あまりにもfragileである。
ホームページをみると、お殿様献上品。 誕生秘話も紹介されていた。
晒よし飴誕生秘話
今から三百年以上も昔、市場家の先祖は殿様より「何か珍しい菓子を作ってみよ。」との仰せに毎日考えあぐねておりましたが、なかなか良い考えが浮かばず大沼という沼のほとりで一人思案に暮れておりました。
大沼の岸辺には葦が生い茂っており「よしか・・・」とつぶやいた先祖の脳裏に「よし」にちなんだ菓子のアイディアがひらめき、作り上げましたのが「よし飴」の始まりでございます。
その後、飴の品質で最高級を表す「晒(さらし)」という字を加えて『晒よし飴』と名付けました。
ふーん。
独眼竜正宗が、むくつけき風情で、この繊細きわまる晒よし飴を「ふむふむ、よいできじゃ」と味わい、
うやうやしく、仰々しく、極めつけの珍しい菓子として徳川に献上し、自らの地の安寧を築いていたとしたら、
「極度に、はかない有り様のモノ」の用途として、深く感心する。
たかが飴と考えるのではなく、されど飴、と考えた極地。
また、さらさらつぶつぶの「菓子種」と呼ばれるモノは、化学製品ではなく、食べられる「らくがん粉」。
天ぷらの衣にいれたり、砂糖と塩で味付けしてお茶うけにどうぞ、と指南されていた。
ふたたび感心である。
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