師走になると、「あっという間に一年が過ぎるね」という話をよく聞く。
「そうそう」とつい相づちを打つ。
時は金なり。
このことばの逆説に気づく。
どれほどカネが至上の命題であっても、究極的には時は金で買えない。
何かのサービスを買って、ある時間を別のことに使えるようにしたとする。
それで時間を買ったような気になるが、それは時間を埋めていた作業についての代替手段を買ったにすぎない。
代替手段を買いあさりすぎて、目に見えない損失に気づかないうちは幸福だが、いつのまにかその幸福の浅はかさに気づくこともある。
その幸福の浅はかさに気づいたとき、まわりに誰がいてくれるのか。
それが究極の問いになる。
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