「ブランド」。
別にヴィトンじゃなくてもかまわない。
顧客の心の中に、ある一定の心象や価値を想起させるもの。
そういう意味では、ユニクロもブランド、H&MやZARAもブランド。
センスも平均点かもしくはそれ以上、流行ものも多く、定番として使えそうなものもある。
売り切りの商品については人とそんなにかぶることはない。
だからといって、
作りが雑なわけでもなく、素材や機能的な面のクオリティも合格である。
そして、なおかつ価格が安い。
これらのブランドはそんなイメージの集合だろうと思う。
ここまで揃っていれば、そんなにも価格が安くはないだろうというのが、これまでの定説だったが、
とにかく価格が手頃で、ときどきびっくりさせられるのである。
生産拠点や素材の調達、商品開発のプロセス、流行の読みやデザインの方向性、在庫の調整や調達、マーケティング、店舗のオペレーション等々
ありとあらゆる部分が最適化されて、この価格が成り立っている。
これはもちろん、苛烈な競争を生き抜くことで存在を示すことがまずは前提となる企業の宿命としては賞賛すべきものである。
「学び」の対象として、「ベストプラクティス」として、分析の対象となる。
さて、いち消費者としては、ここ数年、
単純に「こんなすごいものがこんな価格でできてしまうのか」ということを何度も見せていただいたお陰か、
私はすっかり洋服への興味を失ってしまった。
ふだんの機能性ならユニクロで、ちょっとおしゃれなものなら、今日はZARAへ、H&Mへ。
それで十分ではないかと。
不況がどうの、という問題もあるが、それ以前に、
ファッションというカテゴリーが、わざわざ時間と労力とお金のエネルギーを使って、狩猟する価値のある対象から外れてしまった。
かくして、私の中でカテゴリーに対する再定義、が行われ、
ファッションとは、「その店に行けばあるコモディティ」となり、ヘアケア製品程度の位置づけになった。
これが、私一人の再定義ではなく、インパクトのある人数による再定義になっているとしたら、
その効果は甚大で根本的かつ長期的なものだろう。
先日、11歳の娘が、しまむらで780円のセーターを自分で選んで買ってきて着ていた。
彼女にとってお気に入りの服とは、漫画本2冊よりも安いらしい。
コメントする