妄想し続けても何も整理されない。そんなことはわかっている。 が、
もやっとしたイメージの塊がからだの底から湧いてきて駆け巡り、止まらないときがある。
そんな日には、「びていこつ」に効く音楽を聞く。
もともと、「低音好き」なので、耳に突っ込んで音楽を聴くのは好みじゃない。
凝り性ではないがスピーカー派。
今は亡きチェロの名手、ジャクリーヌ・デュ・プレのCD17枚組の連打。
ジャッキーはチェロという媒体で血潮を弾く。
身体の前面にチェロを抱えて奏でる血潮は
びていこつから背骨へと、力強い流れを作る。
妄想が飼い慣らされるようだ。
こんな天才が、
中枢神経を侵す難病、多発性硬化症を発病し、
晩年は話さえできなかったらしい。
ああ、生演奏が聴きたかった。
銀行に用事があり、5枚目終了を区切りとして外に出た。
○△×、○△×、○△×、飼い慣らした妄想とお散歩。
夢見心地で谷町筋を渡ろうとしたらクラクション。
信号はまだ赤だった。
あやうく車にひかれて死ぬところだった。
あたりは寺だらけ。
助けてくれたのはどこのお寺さんかしらん。
コメントする