無音の青い空

日曜の早朝、ホテルの窓からは晴天。きれいな青空。

しかし、はめごろしの窓なので何も聞こえない。「目」だけへの刺激。

見えているだけで、何も聞こえない、におえない、さわれない、味わえない。

目には、音・におい・感触・味への感覚転移がおこりそうなイメージが流れ込んでくるが、

その感覚は実際には経験できない。

目に偏重したイメージの流入のあとに残るのは、見ているだけで、結局は得られない感覚への根源的な渇望。

その渇望は、たとえば、購買意欲になってあらわれる。

青い空から転移した他の感覚のおあずけ感が、例えば、リゾート旅行購入の動因となったりする。

旅行パンフレットは、お金を出したら、見るだけの青い空じゃなく、青い空と共にあるハズの素敵な感覚を全部体験させてあげる、とささやいている。

こうなりたい、こうありたい、ニーズとかインサイトとか、マーケティングのための顧客理解にはいろんなコトバが使われ、アプローチもさまざまに見えるが、

とどのつまり、得られそうで得られない感覚を満足させたい、という動物的な部分を、いかにうまく切り取って提供するかということに行き着くのでは、と思う。